SNS投稿が怖い。「見られてない」「誰も反応してくれない」
「見られてないのに、なぜこんなに緊張してるんだろう」
スマホを握る手が、じっとりと汗ばんでいた。
投稿ボタンを押すだけなのに、そのたった一歩がどうしても踏み出せなかった。
部屋の隅、くすんだグレーのラグの上で、私は膝を抱えて座っていた。
カーテン越しに秋の夕暮れの光が差し込んでいるのに、心はひどく冷えていた。
“誰も見てないかもしれない。でも、誰かに見られているかもしれない”
──それが、SNSだった。
Xを始めてから、3ヶ月が過ぎていた。
「WEBデザイナーとして活動していきます!」
そう意気込んで作ったアカウント。
カフェ巡りの写真と一緒に、学んだことや日々の気づきを投稿していた。
フォロワーは32人。
投稿への「いいね」は1〜2
フォロワーもいいねも増えない。自分を責め続けた日々
Xを開くたびに、誰かの「バズりました」の投稿が流れてくる。
「この投稿でフォロワーが1000人増えました」
「1ヶ月で30万円の案件を3件いただきました」
すごいなぁ、と思う。
でも、その“すごさ”の中に、自分がどんどん小さくなっていく感覚があった。
私のフォロワーは、相変わらず30人台。
毎日頑張って投稿しているけど、いいねも数件。
それどころか、誰にも見られていないかもしれない、って思う日もあって。
最初の頃は、「数字じゃないよね」って自分に言い聞かせてた。
でも、投稿を続けても、何も変わらない毎日が続くと、
だんだん心がついていかなくなってくる。
本当は、自分の中にちゃんと伝えたい思いがある。
WEBデザイナーとして、誰かの力になりたいって思ってる。
でも、それをどう伝えればいいのかが分からなくて、
結果だけを追いかけているみたいになっていた。
そして、気づけばいつも、
「私にはセンスがないのかも」
「伝えるのが下手なのかな」
「誰からも必要とされてないのかも…」
そんな言葉が、自分の中から出てくるようになっていた。
本当は、そんなこと思いたくなかった。
だけど、感受性が強い自分は、
誰かの無反応さえも、深く受け止めすぎてしまう。
一度落ち込むと、そこからなかなか抜け出せなかった。
HSPって、ちょっとしたことで心が揺れやすい。
でも、HSS型だから、変わりたい気持ちも強い。
矛盾した感情の中で、もがき続けていた。
画面の中のキラキラした投稿に心がざわついて、
そのたびに「私もがんばらなきゃ」と思うけど、
思うように結果が出ないと、
「どうして私はできないんだろう」って、また自分を責めてしまう。
気づけば、SNSを開くこと自体が、少し怖くなっていた。
ある投稿だけ反応が爆発した──HSS型HSPの気づき
それは、たまたま深夜にふと思い立って書いた投稿だった。
「ずっと、“誰にも必要とされてない気がして”不安でした。
でも、今日クライアントさんに“あなたに頼んでよかった”って言ってもらえて、
ほんの少しだけ、自分のことを好きになれた気がしました。」
そんな内容を、写真もリンクもつけずに、そっと投稿した。
思いを言葉にするのが苦手な私にしては、珍しく素直な投稿だった。
正直、誰かに見られたくて書いたわけじゃない。
ただ、そのときの感情を吐き出したくて。
でも、同時に「誰にも見られたくないかも…」という矛盾した気持ちもあって。
だから、深夜にそっと。
朝になって通知を開いたとき、驚いた。
普段は静まり返っていた通知欄が、
ポンポンと反応で埋まっていた。
「わかります、その気持ち」
「私もずっとそう思ってました」
「あなたの投稿に、今すごく救われました」
そんなコメントが並んでいて、
スマホを持つ手が震えた。
嬉しい。けど、なんだか不思議だった。
あんなに一生懸命に書いた“知識の投稿”では反応が薄くて、
こんなふうに心の内をつぶやいただけの投稿が、誰かの心に届くなんて。
でも、そのときふと思った。
「きっと、みんな“完璧じゃない言葉”を探してるのかもしれない」
肩書きや実績で飾るんじゃなくて、
不安や迷いごと、丸ごと伝えるような言葉。
HSPの自分だからこそ、
ちゃんと感じてきたことを、そのまま言葉にしただけだったけど。
それが、誰かの心をほんの少し温めることができたのなら、
それはきっと、
“私にしか届けられない言葉”だったのかもしれない。
もしかしたら、SNSって、
無理に自分を大きく見せる場所じゃなくて、
ありのままの言葉が、人を動かす場所なのかもしれない。
そう思ったら、少しだけ肩の力が抜けた。
特化とブランディングに必要だった“たった2つの下準備”
深夜のあの投稿で少しだけ自信をもらった私は、
「自分のままで発信していいんだ」と思えるようになった。
でも、そこからまた壁にぶつかった。
「で、私は何者なんだろう…?」
WEBデザイナーって、たくさんいる。
インスタ特化、女性向け、SEOに強い、LP専門…。
SNSを見れば、すごい人がいっぱいいて、
自分の立ち位置がわからなくなっていった。
“私らしさ”って、いったい何?
それを見つけるまでに、もう一度、迷う時間があった。
だけど、ある日ふと受け取ったDMにヒントがあった。
「やわらかくて読みやすいですね」
「デザインも、色使いが優しくて好きです」
「HSPの私でも安心して読めます」
……あ。これかもしれない。
私が「ちょっと恥ずかしいな」と思いながらも、
言葉をやさしく選んでいたこと。
カフェ好きの趣味から、自然と選ぶようになっていた“くすみカラー”。
そして、無意識に“自分と同じように繊細な人”に届けたいと思ってたこと。
全部つながっていた。
私は、HSS型HSPで、感情が大きく揺れやすいけど、
そのぶん誰かの小さな感情にも気づける。
それを“強み”として見せていこう。
そう決めて、やったことはたった2つ。
1. 自分の専門分野を「言葉」で特化させた
「女性向けWEBデザイン」だけじゃなくて、
「HSP気質の方に寄り添う、やさしい世界観のデザイン」
そんなふうに、肩書きを“自分のことば”で表現してみた。
ちょっと照れくさかったけど、
その一文があるだけで、プロフィールの印象が全然違った。
2. “誰に届けたいか”を、自分の過去に重ねた
「過去の自分が救われるような投稿をしよう」
そう決めたら、発信の軸がすっと決まった。
スキルを語るときも、実績を語るときも、
誰かをマウントするような投稿ではなく、
過去の自分に「大丈夫だよ」って言うような優しさを込めて。
無理に“尖る”必要はなかった。
そのままで、ちゃんと届けられる場所がある。
そう思えたら、少しだけ、
“私でいいんだ”って気持ちになれた。
投稿が“営業”から“信頼構築”に変わった瞬間
それまではずっと、
「どうやったら案件が取れるかな」
「もっと魅力的な投稿をしなきゃ」
って、どこか“営業っぽい気持ち”で発信していた。
自分をアピールすることが大事だと思っていたし、
スキルの高さや、学んだことを証明しなきゃって、ずっと焦ってた。
でも、ある日投稿した小さな気づきが、また流れを変えた。
「今日、お客さまとのZoomで“ちゃんと話を聞いてくれて嬉しかった”って言ってもらえて。
あぁ、技術だけじゃないんだなって思えた。」
それだけの、短い投稿だった。
だけど、それに対してコメントで届いたのは、
「その姿勢が素敵ですね」
「あなたにお願いしたいと思いました」
──そんな言葉たちだった。
あれ? って思った。
私、“売り込み”をしてないのに、
“頼みたい”って言ってもらえた。
きっと、発信が“営業”から“信頼構築”に変わった瞬間だった。
何かを売り込むんじゃなくて、
自分がどんな想いで仕事をしているか。
どんな人を大切にしているか。
どんなふうに、目の前の仕事に向き合っているか。
それを、ただ丁寧に綴るだけで、
誰かが「この人にお願いしたい」と思ってくれるようになった。
それは、自分にとっても安心できる仕事の仕方だった。
私はHSP気質だから、心の距離が近すぎると疲れてしまうこともある。
でも、こうしてSNSで少しずつ関係性を築いた上で
「お願いしたい」と言ってもらえるのは、すごく心地よかった。
たった一つの投稿から、信頼が少しずつ積み上がっていく。
それは、「SNSは怖いもの」から、「SNSはつながれる場所」へと変わっていく瞬間でもあった。
逆オファーで20万の案件。「自分の魅力の伝え方」が変わった
「こんにちは、WEB制作をお願いしたくてご連絡しました」
そのDMが届いたのは、金曜日の午後だった。
カフェで作業をしていた私のスマホに、
ポーン、とやさしい音が鳴った。
開いてみると、丁寧な文章と一緒に、
「Xでの発信をずっと拝見していて、
あなたの世界観と仕事への姿勢に惹かれました」
と書かれていた。
…一瞬、固まった。
「逆オファー」なんて、自分には一生縁のない言葉だと思ってたから。
それでも、そのメッセージは何度読んでも本物で。
ちゃんと、私の投稿を見てくれていた。
「この人にお願いしたい」
そう思ってもらえたのは、何よりの喜びだった。
──20万円の案件。
それは、私にとって大きすぎるくらいの金額だったけど、
同時に、初めて“自分の価値”を信じられた瞬間でもあった。
そこから、少しずつ、本当に少しずつだけど依頼が増えていった。
Xの投稿だけを見て連絡をくれる人たち。
みんな共通していたのは、
「投稿に安心感があった」
「言葉が優しくて、話しかけやすかった」
「この人なら大事に扱ってくれそうだと思った」
それを聞いて、気づいた。
私は、“強み”をアピールしたんじゃなくて、
“やさしさ”を、言葉で伝えていたんだ。
そして、それがちゃんと届いていた。
SNSは、ただの発信の場所じゃなかった。
心を込めた言葉が、人の心にちゃんと届く。
だから、見せ方を変えるだけで「選ばれる人」になれる。
それを教えてくれたのは、逆オファーをくれた方たちだった。
自分の魅力って、自分ではなかなか気づけない。
でも、それを「受け取ってくれる誰か」が現れたとき、
ようやく、「ああ、これでよかったんだ」って思える。
SNSって、そういう出会いのためにあるんだと思った。
今、発信に疲れているあなたへ──SNSが怖くなくなる日
もし今、
スマホの画面を見つめながら、
投稿ボタンを押すのをためらっている人がいたら。
かつての私のように、
「誰にも見られなかったらどうしよう」
「反応がなかったら恥ずかしい」
そんな気持ちで心がいっぱいになっている人がいたら。
その気持ち、すごくわかります。
私もずっと、「怖かった」から。
自分の言葉が届かないことが、
誰にも必要とされていない気がして、
それが何よりつらかったから。
でも、今なら言えることがあります。
最初は見られてなくてもいいんです。
反応がなくても、いいんです。
大切なのは、
「あなたの発信が、あなたのままであること」
気を遣いすぎて、言いたいことが言えなくなったり、
完璧に整えようとして、投稿が出せなくなったり。
そんなふうに自分を押し殺してまで
届けなきゃいけない発信なんて、きっとありません。
SNSは、本当の自分を大切にしながら、
「わかってくれる人」とつながる場所なんです。
私は、SNSが怖くて何度もアカウントを閉じようと思ったけど、
それでもやめなかったのは、
「どこかにいる、昔の私みたいな人」に届けたかったから。
“発信すること”って、きっと誰かの勇気になります。
それは大きなことじゃなくていい。
ほんの小さな気づきや、ちょっとした本音で十分です。
あなたの言葉を、待っている誰かが必ずいます。
無理しなくていい。
焦らなくていい。
でも、自分の想いは、大切にしてあげてください。
あの日、深夜に震えながら投稿ボタンを押した私が、
今こうして、「仕事につながった」と話せていること。
それこそが、何よりの証拠だと思っています。
SNSは、こわいものじゃない。
“自分を信じるきっかけ”になってくれる場所なんです。
私がこう思えるようになった、きっかけはこちら👇
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